静岡地方裁判所 昭和45年(ワ)257号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔判決理由〕大池運転手は、信号機の設置された前記交差点を青信号により時速一〇キロメートル位の速度で直進するに際し、前方注視義務を尽さなかつたため、自転車に搭乗してセンターライン際を対向してきた原告が該交差点で右折の挙に出ようとしてその中心点付近まで進出してきたのを、その直前五、六メートル位のところまで発見することができず、同女の姿を発見して直ちに急停車の措置をとつたが、間に合わずに自車を同女の自転車の右ハンドル付近に衝突させ同女を左側に転倒させたことが認められ、大池運転手が前方を注視していてもう少し早期に原告の対向してくるのに気付いておれば、警笛を吹鳴するとか、右自転車との間に相当の間隔をおいて進行するなどして右衝突事故を未然に防止し得たものと推認することができる。
けれども、本件事故の発生につき、原告にも道交法三四条三項に定められた軽車両の右折方法によらずに、該交差点の中心部付近に進出して右折しようとした点に大池運転手に劣らない過失の存することが認められ、その過失割合は双方五分五分と解するのが相当で……ある。
(高橋久雄)